これってぎっくり腰?!注意すべきこと、やってはいけないこと
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顔を洗って体を起こした時、
子供を抱っこした時、
屈んで物を拾おうとした時、
何てことはない普段の動作で、急に腰がズキーンと痛くなった経験はありませんか?
厚生労働省による「国民生活基礎調査」によると、日本人の抱えている健康問題で最も数が多いのが腰痛なんです。日本人の8割以上が生涯に一度は腰痛を経験すると言われています。他人事ではないですね!
腰痛は原因が特定ができる特異的腰痛が全体の15%に過ぎず、原因が特定ができない非特異的腰痛が85%を占めています。
今までにないような強い痛みが出た時は、内臓疾患や脊椎疾患など重大な病気が潜む腰痛や骨の変形や骨折、神経圧迫による腰痛の可能性もあるので、放置せず必ず医療機関を受診しましょう。
今回は非特異的腰痛、つまりレントゲンやMRI等の画像診断で明らかな病変がないにも関わらず腰痛が出ている時の対策についてお話します。
いわゆる「ぎっくり腰」になったら…
自宅で出来る最も安全で効果的な処置は冷却(アイシング)です。
冷やせば何でも良いというわけではなくて、大切なのは①冷却温度②冷却時間③インターバルの3つを守ること。
①冷却温度 適切な冷却温度は0℃。これは表面の霜が取れた状態の氷の温度です。食品に付いてくる保冷材は0℃以下になってしまうのであまり適しませんが、やむを得ず使用する場合は直接肌に当てずガーゼタオルなどで包みましょう。冷たければ冷たいほど良いわけではありません。
②冷却時間 15~20分。長ければ良いというものではありません。一晩中冷やしたりするのはやめましょう。
③インターバル 続けて行う場合は2時間程間を空けます。受傷後72時間までは最低でも朝晩2回は冷やしましょう。
冷たすぎたり、冷却時間が長すぎたりすると凍傷を起こす危険性があります。正しい温度と時間を覚えておいてください。
では、突然ですがここで問題!!
自宅でアイシングする時に氷ではなく冷湿布を使っても同じような効果があるでしょうか?
答えは✕です。
湿布はミントやメントールの効果でひんやりと清涼感がありますが、患部の熱を取るまでの力はありません。氷で冷やした方が早く楽になりますので、氷を使ってくださいね。
冷却に次いで、やって欲しいことは患部の安静です。
無理に押したり引いたり捻ったりせず、楽な姿勢を取りましょう。手持ちの腰痛ベルト・骨盤帯などがあれば正しく装着してください。
そして、正しい応急処置を施したらすぐに医療機関へ駆け込みましょう。
札幌市西区琴似周辺にお住いの方は是非琴似中央接骨院へ来てください。
何故かというと、ギックリ腰は炎症がひどくなる前に、可能ならば受傷直後に治療した方が早く楽になるからです。
自己流であれこれ試して悪化するのが一番時間の無駄だと思いませんか?餅は餅屋、専門家に頼りましょう。
では、これから「やってはいけない最悪の自己流応急処置」を書きます。絶対に真似しないで下さいね。
あっ!!これはぎっくり腰!!痛くて腰が全然動かせないぞ…。
このまま固まったら大変だ。薬湯や電気風呂で腰周りを温めてほぐそう!
無理せずゆっくりストレッチ。痛いけど、早く動けるように頑張らねば!
仕上げにマッサージチェアで入念に腰を揉みほぐそう。これで少しは楽になる筈…。
ぎっくり腰を早く治そうと、自分なりに試行錯誤したこの人は、次の日どうなったと思いますか?
翌朝早くに腰の痛みで目を覚まし、恐る恐るベッドから起き上がろうとしたところ…
えっ!!昨日よりも痛くなってる!!!
眠る前よりも痛みが悪化し、腰を動かすことが殆ど不可能になってしまいました。
前屈みになれず、反らすこともできず、体勢を変えるだけでも一苦労です。
良かれと思って、温めたり、ストレッチしたり、マッサージしたことで患部の炎症がよりひどくなりました。
早く治そうと一生懸命あれこれ手を尽くしたくなる気持ちはよーーくわかります。
わかるのですが、手を尽くしたいという気持ちがあるならば尚のこと、ただ冷却して安静にしていれば良かったのです。
今やSNSや書籍などで自分で腰痛を治す為のハウツーがたくさん出回っていますが、医師や理学療法士でない一般の方は、まずは一番リスクの低い方法を選択すべきだと私は思います。
まずは正しい応急処置を知ること、そして適切に医療機関に掛かることが大切です。